2008年7月19日土曜日

おしぼり貸します

asahi.comの記事「不動産開発のゼファー民事再生 負債949億円」に同社社長の記者会見内容の一部として

サブプライム問題を受けて金融機関が1月から不動産への融資を絞り出したとの認識を示し、

と書かれています。

金融機関が融資を絞り出した。ちょっとわけがわかりません。

強引に解釈しようとすれば「経済情勢としては不動産事業に資金を貸し出すメリットは薄れつつあるが、長年つきあってきた銀行側の担当者が上司を説得するなどして融資案件として成立させ、どうにかこうにか資金を捻出してきてくれた」とでもなるのでしょうか、まったく逆の意味になってしまいます。

そうではなく「融資の審査や選別が厳しくなった」という意味であり、それでも敢えて「絞り」という語を使うのにこだわるのであれば、ここは「絞り込み出した」とするのが正しいでしょう。

まさか当事者の社長がこんな言いまちがいをしたとは考えられないので報道側の書きまちがいでしょうけど、もはや1990年代によく使われた「貸し渋り」という言葉を知らない世代なんでしょうかね。

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