2008年5月6日火曜日

謎のイメージ写真

国土交通省の記者発表「ダム管理システムの一部情報の納入業者((株)東芝)からの流出について」に「参考資料2」として「ダム管理システムと流出した情報」というPDF文書が添付されています。内容は以下のような構成になっています。

  • 1 ダム管理システムとは
  • 2. 流出した情報
    • (1)ダム管理システムの情報
    • (2)その他の情報

そして最後に「ダム管理システム全景」というイメージ写真が載っているのですが、この写真の意図がよくわかりません。

どこかのサーバルームを撮影したもののようです。6台ほどのラック(「ダム管理システム本体」)と3人掛けの端末席(「操作卓・情報表示板」)が写っています。人の姿はありません。

上記2.の(2)の「その他の情報」の真下に、特に間隔もあけず中央寄せでレイアウトされた写真ですが、その内容や「システム全景」というキャプションからして「その他の情報」の記述を補足するためのものではなさそうです。操作卓の上に機密書類が無造作に放置されているような様子もうかがえません。

位置は離れていますが、むしろ1.の「ダム管理システムとは」に対応するコンテンツなのだろうと思われます。ただし「写真はイメージです」とあります。この写真が実際の運用現場というわけではなく、当該システムをイメージしてもらうために現場に似た部屋を見つけてきて撮影したものなのかもしれません。

問題は、どこが似ているのか、何をイメージしてもらうための写真なのか、ということなんです。これがどうにもわからない。

機器の台数や配置をもとに、システムの規模や構成を知ってもらいたいのか。室内の整理整頓ぶりから、情報漏洩の再発はなさそうだと安心してもらいたいのか。それとも「いきなりダム管理システムなんて言われても一般の人にはイメージつかないよ」ということで写真を載せただけなのか。

上記2.の(1)によれば、ダム管理システムは「インターネット等外部からは切り離されている」らしいです。一方、今回の情報流出は、委託先サーバからインターネットを通じて、という経路で発生したそうです。ということは、ダム管理システムと委託先サーバは別物であり、委託先サーバだけに問題があったように解釈できます。にもかかわらず、わざわざ写真で晒されてるのは「ダム管理システム全景」のほう。

どうにも費用(リスクも含めて)対効果がはっきりしないコンテンツだなぁと思いました。(もしかして ダム管理システム + 委託先サーバ = ダム管理システム全景 だったりするのか?)

0 件のコメント: