2008年5月28日水曜日

一面

フジニュースネットワークの動画ニュース「東京・江東区マンション女性行方不明事件 容疑者宅のリビングから女性の血痕を検出」で、まずはニュースの内容よりもそれを読み上げる男性キャスターの、どう考えてもアナウンサーより時代劇とか吹き替えのほうが向いてそうなクセありまくりの喋りかたに驚いてしまいました。

キャスターとアナウンサーは別物という扱いで発声や発音は不問に付されてるんでしょうかね。そういやフジテレビは木村太郎のころも聞きづらかったな。まぁそれはいいとして。

星島容疑者は、小学校時代の卒業アルバムで「ファミコンのカセット会社を作る」と、夢を思い描いていた。/一方、「世界が破滅するとしたら」というアンケートの中で、「破滅する前に死ぬ」と答える一面もあった。

とのことなんですけど、この「破滅する前に死ぬ」に対して「と答える一面も」と続けてしまう安直さはちょっといただけません。こんなわずか8文字の回答からどんな「面」を想像しろというのでしょうか。

残虐な殺人事件の容疑者。前兆はなかったのか。そこで卒業文集を入手した。夢を思い描いている(ように見える)。これでは単なる素直な小学生だ。他にはないのか。「世界が破滅するとしたら」という質問に「破滅する前に死ぬ」と答えている。これは厭世的だ。反社会的だ。これぞ今回の事件の遠く過去に遡る前兆。

そんなふうに、報道側が思わず飛びついてしまったような感じがあります。

しかしこの回答って単に「オレが生きてるうちに世界が破滅するようなことはない」という意味で書いたとも解釈できるんじゃないですかね。「世界が破滅するとしたら」というお題のぎこちなさもいかにも小6という感じですが、それに対して「その設問じたい意味がない」と答えるような斜に構えた心性は小6・12歳あたりには非常にありがちだと思うのですが。

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